カスタマーハラスメントに対する基本方針

株式会社 福祉医療共済会(以下「当社」という。)は、「安心と信頼 お客さまに選ばれる保険代理店を目指して」という基本理念の下、安心をお届けする福祉と医療の総合保険代理店として、お客さまファーストの視点に立ち、お客さまのニーズに的確かつ迅速に、そして優しい対応のできる会社を目指します。顧客本位の業務運営に向けて、お客さまのニーズにかなう商品・サービスや正しい情報を提供するとともに、お客さまの情報等を適切に保護・管理いたします。あわせてお客さまの声を真摯に受け止め、ていねいに対応することでお客さまの信頼を得られるよう努めています。また、お客さまからお寄せいただくご意見・ご要望は、当社のサービスの改善・品質向上において、大変貴重な機会と考えております。
一方、近年ではカスタマーハラスメントが深刻な課題となっています。厚生労働省「令和5年度職場のハラスメントに関する実態調査」では、過去3年間に「カスタマーハラスメントを受けた」と回答した労働者は全労働者のうち10.8%と、パワーハラスメントに次いで多い状況です。当社においても、今後お客さまの要求や言動の中に職員の人格を否定する暴言、脅迫、暴力など、職員の尊厳を傷つけるものが生じる可能性がございます。こうした社会通念に照らして著しく不当である行為は、職員の就業環境を悪化させるだけでなく、安全・安心なサービスの提供にも悪影響を及ぼしかねない重大な問題であります。
職員の安全な就業環境を確保することで、職員が安心して業務に取り組むことが可能となり、ひいては、お客さまとの関係をより良いものとすることにつながると考え、当社における「カスタマーハラスメントに対する基本方針」を定めました。

1.当社におけるカスタマーハラスメントの定義

当社では、カスタマーハラスメントを「お客さまから職員に対して行われる著しい迷惑行為であって、職員の就業環境を害するもの」と定義します。
具体的には、以下のような行為を指します。あくまで例示であり、これらに限られるものではありません。

  • 暴力行為
  • 暴言・侮辱・誹謗中傷
  • 威嚇・脅迫的な言動
  • 職員の人格を否定する発言や差別的な言動
  • 土下座の強要
  • 長時間にわたる不当な拘束
  • 社会通念上相当な範囲を超える対応の強要
  • 合理性を欠く不当または過剰な要求
  • 会社や職員の信用を棄損する内容や個人情報をSNS等に投稿する行為
  • 職員へのセクシャルハラスメント、SOGIハラスメント、その他あらゆるハラスメント行為、つきまとい行為など

※「SOGI」(ソジ)は、性的指向(sexual orientation)と性自認(gender identity)の頭文字をとった略称

2.体制の整備

当社は、カスタマーハラスメントを防止するため、以下の体制を整備します。

  1. (1) 相談窓口の設置
    当社においては、カスタマーハラスメントへの対応を現場任せにすることなく、会社全体の問題として組織的に対応します。職員の心の健康にも配慮するため、カスタマーハラスメントに関する相談を受け付ける相談窓口を総務局総務部総務課に設置します。
  2. (2) 再発防止の取組
    カスタマーハラスメントの発生後、再発防止に向けて以下の取組を実施します。
    ① メッセージ発信
    • 職員、特に所属長に向けて注意喚起等のメッセージを発信します。
    • カスタマーハラスメントは、所属長や職員の責任ではないこと、また、事例を検証し、新たな防止策の検等を行うため、事案の報告や相談を積極的に行うよう併せて周知を徹底します。
    ② 事例の検証
    • 実際の事例を検証し、新たな防止対策の検討、対応マニュアルの改定、研修の見直しや改善等に役立てます。
    • 職員のプライバシーに配慮しつつ、同様の問題が発生しないよう、社内会議で情報共有を行います。
    • カスタマーハラスメントの端緒が、職員の不適切な言動や対応にあった場合、その問題点等を改善するための取組を検討します。
    ③ 取組の見直し
    • 過去の職員の相談内容の変化、相談件数の推移、相談対応者の感想等を材料にして、定期的に取組の見直しを図ります。
    • 取組の見直しに当たっては、社内アンケート調査の結果等を参考にしながら実施します。
  3. (3) 研修の実施
    役員や所属長を含め、当社の全ての職員が顧客等からのクレーム、カスタマーハラスメントに対して適切に対応できるよう、以下の事項を基本として定期的な対応研修を実施します。
    ① カスタマーハラスメントに関する基本知識
    ② クレームへの対応
    ③ カスタマーハラスメントへの対応
    ④ 組織的な対応
    ⑤ 職員のフォロー

3.カスタマーハラスメント発生時の対応

  • (1)相談・報告
    職員は、カスタマーハラスメントを受けた場合、またはその疑いがある場合、速やかに相談窓口である総務局総務部総務課に相談・報告するものとします。
    相談に当たっては、相談者や相談内容に関係する者のプライバシーや名誉を尊重し、知り得た事実の秘密を厳守します。また、相談等を理由に不利益な取扱いをされることは一切ありません。
  • (2)事実確認と対応
    相談窓口は、相談・報告を受けた場合、速やかに事実関係の確認を行います。
    事実確認の結果、カスタマーハラスメントと判断された場合は、顧客等への適切な対応、職員への配慮等の措置を講じます。
    対応に当たっては、職員の安全を最優先し、組織として冷静かつ毅然とした態度で臨みます。
  • (3)顧客等への対応
    当社は、カスタマーハラスメントを行った顧客等に対し、その行為の中止を申し入れ、必要に応じて以下の措置を講じるよう努めます。
    ① 行為の中止を求める警告
    ② 商品やサービスの提供拒否、出入り禁止
    ③ 法的措置の検討(弁護士への相談、警察への通報など)

4.その他

  1. (1) プライバシーの保護
    本基本方針に基づき対応するにあたり、関係者のプライバシー保護に最大限配慮し、知り得た個人情報は、目的外に利用しません。
  2. (2) 基本方針の見直し
    本基本方針は、社会情勢の変化や関連法令等の改正、運用状況に応じて、必要に応じて見直しを行います。